長期留学を目指すキッカケになった夏

京都大学からの海外留学 先輩の体験談③

山下 祥平
工学部 2年生

参加プログラム香港中文大学サマースクール
留学先中国
留学期間2023年8月6日~8月26日

このプログラムは自分にとって初めての短期留学でした。自分の専攻(化学)とは直接関わらないものですが、以前から中国語や中国文化に関する興味があり、事前説明会を聞いた上で中国語学習という自分の目的に対して役に立つ内容だと感じ、香港という場所自体も魅力的だったため参加することにしました。渡航前に受けたクラス振り分けテストの結果いちばん上の授業に配属されたのですが、授業で先生が用いる言語は基本すべて中国語で、これまでの人生で最も中国語のシャワーを浴び続ける3週間となりました。最初は先生の喋りに頭が追い付かない(それでも街中の話し声や現地学生の砕けた会話に比べると随分ゆっくりはっきり)、加えて聞いた言葉の字面が思い浮かばず、必死に集中していたのですが、徐々にある程度慣れて頭が追いつくようになりました。聞くのを主として、積極性次第で手を挙げて発言することが出来る、という形で受けられるのがありがたいと感じました。結果的に授業や現地学生との交流を通して、自分の聞き取り能力が一段階上がったと感じます。常に自分の目や耳に勉強したい言語が飛び込んでくるという環境は、日本にいる時と比べて自分の中に入ってくる情報の量が全く変わって来ます。日本であればその環境を作るのに相当な意識と努力が必要ですが、その部分に注意を割かずに純粋に学習に集中出来るという点は本当に大きいと思います。

もう一つ自分に強い影響を与えたのは、現地滞在中に深圳経済特区を訪れたことです。地理的には香港のすぐ近くにある深圳ですが、そこはもう大陸中国であり香港とは異なる点が多く存在するだけでなく、現代中国の発展を目の当たりにして、個人的にこれまでに訪れた場所の中でも一、二を争うレベルで刺激的な場所だと感じました。最初に書いた通り、以前から持っていた中国という国への興味はより大きくなり、特に大陸への興味が非常に高まりました。

今後の自分の進路への影響ですが、かねてより考えていた留学への気持ちが固まりました。3週間という短い期間ではありますが、このプログラムが自分の進路選択に与えた影響は非常に大きなものだったと捉えています。帰国後の報告会で先生が仰っていたように今回の短期留学はあくまでキッカケであり、今後の留学や進路選択に活かすことが最も大事なことなので、まずは語学力のより一層の向上はもちろん、具体的な留学計画を立てていきたいと思います。本当に得るものの多い経験となりました。

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