物理学

物理学は我々の日常生活から宇宙科学やエレクトロニクスに至るまで現代の高度に発達した科学・技術文明を背後で支えている重要な基盤の一つです。特に、ニュートン力学やマックスウェルの電磁気学といった古典物理学から、相対論や量子論といった現代物理学に至るまで、実験・観測と理論的考察が相俟って歴史的に発展を遂げ、体系化がなされているのが大きな特徴です。学習の目標としては物理学での諸概念の把握と法則を的確に記述する数学的手法、そして物理学の見方や考え方を修得することが挙げられます。物理学はこのように自然科学の基礎の一つであり、理系の学生諸君にとっては将来いずれの分野に進むにせよ何らかの形で関わりを持たざるを得ない科目と言えるでしょう。

理系向け

理系の学生向けの全学共通科目はこの物理学の体系に従って科目構成がなされています。それらは学習の進度により順次性を保って次のように3つの段階からなります。

  • 第1段階の「物理学基礎論A」(力学)、「物理学基礎論B」(電磁気学)、および「物理学実験」は物理学の基本を学ぶ科目であり、理系のすべての学生にとって必要な基礎的知識なので、1回生にクラス指定されています。
  • 「初修物理学A、B」は、高校で物理を選択しなかった学生を対象としたもので、履修は本学入学試験で物理を選択しなかった学生に制限されていることに注意して下さい。
  • 第2段階の科目は第1段階の科目を履修した上で次のステップで学ぶ、1・2回生を対象としたいわば続論的な科目です。
  • 第3段階は第1および第2段階の科目を履修した上で学ぶ2回生用の科目です。分野ごとの階層性・順次性を示すと以下のようになります。
  • 力学
    • [第1段階]
      物理学基礎論A
    • [第2段階]
      力学続論
    • [第3段階]
      解析力学
  • 電磁気
    • [第1段階]
      物理学基礎論B
    • [第2段階]
      電磁気学続論
    • [第3段階]
  • 熱・統計力学
    • [第1段階]
    • [第2段階]
      熱力学
    • [第3段階]
      統計物理学
  • 振動・波動
    • [第1段階]
    • [第2段階]
      振動・波動論
    • [第3段階]
  • 現代物理学
    • [第1段階]
    • [第2段階]
    • [第3段階]
      特殊相対論
  • 現代物理学
    • [第1段階]
    • [第2段階]
    • [第3段階]
      量子物理学
  • 実験
    • [第1段階]
      物理学実験
    • [第2段階]
    • [第3段階]
      現代物理学実験
分野 第1段階 第2段階 第3段階
力学 物理学基礎論A 力学続論 解析力学
電磁気 物理学基礎論B 電磁気学続論
熱・統計力学 熱力学 統計物理学
振動・波動 振動・波動論
現代物理学 特殊相対論
現代物理学 量子物理学
実験 物理学実験 現代物理学実験

文系向け

文系向けとしては、古典物理学から現代物理学への流れを概説する「物理学概論A、B」や予想を出し合って実験で結果を確かめていく「みんなの物理I・II」があります。

※注意
これら以外にも、物理関係の全学共通科目(理系向けあるいは全学向け)が提供されています。
それらについては、本履修案内のそれぞれの授業内容を参照して下さい。