


授業の進捗状況や受講生の習熟度などによって「授業計画と内容」,「成績評価の方法」が変更になる場合があります。
(科目名) |
倫理学II
|
(英 訳) | Ethics II | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
(担当教員) |
|
||||||
(群) | 人社 | ||||||
(分野(分類)) | 哲学・思想(基礎) | ||||||
(使用言語) | 日本語 | ||||||
(旧群) | A群 | ||||||
(単位数) | 2 単位 | ||||||
(週コマ数) | 1 コマ | ||||||
(授業形態) | 講義 | ||||||
(開講年度・開講期) | 2025・後期 | ||||||
(配当学年) | 全回生 | ||||||
(対象学生) | 全学向 | ||||||
(曜時限) | 月5 |
||||||
(教室) | 共西41 | ||||||
(授業の概要・目的) | 急速に進化する生命操作のテクノロジーや激変する地球環境に対して、問われる「倫理」とは何だろうか。求められる社会の変化に倫理学はどのような役割を果たせるだろうか。 哲学的倫理学の一部としての「応用倫理学」、特にその主要部門である生命倫理学(医療倫理学)の分野を中心に、中絶や安楽死、脳死・臓器移植といったテーマにおける同分野での議論を紹介しながら、私たちが社会として/個人としてどのように科学・技術と社会の変化を受け取り、より良き選択を行えるようになるかを考察する。哲学的な議論とともに、問題の文化的・歴史的文脈に関する考察も重視し、「今、ここで」問題をどう捉えるべきかについて考えを深める。ニュースやドキュメンタリー等の映像資料も多用する。 |
||||||
(到達目標) | 生/死に関わる科学・技術の進化と成果について基礎的な理解を得た上で、問題を論じる際の倫理学的な視点や枠組みを理解する。 社会的・文化的・歴史的観点も学びながら、個人として/社会として科学技術をどのように受容していくべきか、各自が一定の見識を得るようになる。 |
||||||
(授業計画と内容) | 生命倫理学(医療倫理学)から、3つのテーマに絞って講義を行う。 第1回 生命倫理学への導入 医療倫理の歴史的展開と主要テーマ 第2,3、4、5回 生殖補助医療と出生前診断:「命の選別」の倫理問題 生殖補助医療と出生前診断をめぐる現状、諸問題と論争点、「優生学」をめぐる問題からの再考察 第6、7、8、9回 脳死・臓器移植:「臓器交換社会」の是非 「脳死・臓器移植」問題の歴史的展開と論争、社会的・文化的観点からの再考察 第10、11、12,13回 安楽死・尊厳死:「良き死」の模索 「安楽死」問題の現状と歴史的展開、倫理学的な論点・論争 第14回 まとめと補足 <期末試験> 第15回 フィードバック(試験の解説) ※詳細については第14回で指示する。 |
||||||
(履修要件) |
「倫理学I」の履修が望ましい。
|
||||||
(成績評価の方法・観点及び達成度) | 期末試験を90%、授業内で2,3回提出を求めるミニッツペーパーを10%、という割合で成績評価を行う。なお期末試験は【参照物不可】とする予定だが、詳細については第14回の授業内で指示する。 | ||||||
(教科書) |
使用しない
講義各回で授業概要(プリント)を配布する。
|
||||||
(参考書等) |
『生と死の倫理』
(昭和堂)
ISBN:978-4812297155
『実践の倫理[新版]』
(昭和堂)
ISBN:4-8122-9929-2
その他、適宜授業内で参考文献や推薦図書を指示する。
|
||||||
(授業外学習(予習・復習)等) | 多くの現実的なテーマを扱うが、特に自ら関心を持ったテーマについて、ニュース報道やウェブ上の情報、授業内で提示する参考文献等を調べて理解を深めることを推奨する。 |
||||||
(その他(オフィスアワー等)) | 授業内および授業後の、講義内容に関わる質問や意見を歓迎する。 人数制限を行う予定である。 |
||||||
倫理学II
(科目名)
Ethics II
(英 訳)
|
|
||||||
(群) 人社 (分野(分類)) 哲学・思想(基礎) (使用言語) 日本語 | |||||||
(旧群) A群 (単位数) 2 単位 (週コマ数) 1 コマ (授業形態) 講義 | |||||||
(開講年度・ 開講期) 2025・後期 (配当学年) 全回生 (対象学生) 全学向 |
|||||||
(曜時限)
月5 (教室) 共西41 |
|||||||
(授業の概要・目的)
急速に進化する生命操作のテクノロジーや激変する地球環境に対して、問われる「倫理」とは何だろうか。求められる社会の変化に倫理学はどのような役割を果たせるだろうか。
哲学的倫理学の一部としての「応用倫理学」、特にその主要部門である生命倫理学(医療倫理学)の分野を中心に、中絶や安楽死、脳死・臓器移植といったテーマにおける同分野での議論を紹介しながら、私たちが社会として/個人としてどのように科学・技術と社会の変化を受け取り、より良き選択を行えるようになるかを考察する。哲学的な議論とともに、問題の文化的・歴史的文脈に関する考察も重視し、「今、ここで」問題をどう捉えるべきかについて考えを深める。ニュースやドキュメンタリー等の映像資料も多用する。 |
|||||||
(到達目標)
生/死に関わる科学・技術の進化と成果について基礎的な理解を得た上で、問題を論じる際の倫理学的な視点や枠組みを理解する。
社会的・文化的・歴史的観点も学びながら、個人として/社会として科学技術をどのように受容していくべきか、各自が一定の見識を得るようになる。 |
|||||||
(授業計画と内容)
生命倫理学(医療倫理学)から、3つのテーマに絞って講義を行う。 第1回 生命倫理学への導入 医療倫理の歴史的展開と主要テーマ 第2,3、4、5回 生殖補助医療と出生前診断:「命の選別」の倫理問題 生殖補助医療と出生前診断をめぐる現状、諸問題と論争点、「優生学」をめぐる問題からの再考察 第6、7、8、9回 脳死・臓器移植:「臓器交換社会」の是非 「脳死・臓器移植」問題の歴史的展開と論争、社会的・文化的観点からの再考察 第10、11、12,13回 安楽死・尊厳死:「良き死」の模索 「安楽死」問題の現状と歴史的展開、倫理学的な論点・論争 第14回 まとめと補足 <期末試験> 第15回 フィードバック(試験の解説) ※詳細については第14回で指示する。 |
|||||||
(履修要件)
「倫理学I」の履修が望ましい。
|
|||||||
(成績評価の方法・観点及び達成度)
期末試験を90%、授業内で2,3回提出を求めるミニッツペーパーを10%、という割合で成績評価を行う。なお期末試験は【参照物不可】とする予定だが、詳細については第14回の授業内で指示する。
|
|||||||
(教科書)
使用しない
講義各回で授業概要(プリント)を配布する。
|
|||||||
(参考書等)
『生と死の倫理』
(昭和堂)
ISBN:978-4812297155
『実践の倫理[新版]』
(昭和堂)
ISBN:4-8122-9929-2
その他、適宜授業内で参考文献や推薦図書を指示する。
|
|||||||
(授業外学習(予習・復習)等)
多くの現実的なテーマを扱うが、特に自ら関心を持ったテーマについて、ニュース報道やウェブ上の情報、授業内で提示する参考文献等を調べて理解を深めることを推奨する。
|
|||||||
(その他(オフィスアワー等))
授業内および授業後の、講義内容に関わる質問や意見を歓迎する。
人数制限を行う予定である。 |
|||||||
授業の進捗状況や受講生の習熟度などによって「授業計画と内容」,「成績評価の方法」が変更になる場合があります。
(科目名) |
科学論II
|
(英 訳) | Philosophy and History of Science II | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
(担当教員) |
|
||||||
(群) | 人社 | ||||||
(分野(分類)) | 哲学・思想(基礎) | ||||||
(使用言語) | 日本語 | ||||||
(旧群) | A群 | ||||||
(単位数) | 2 単位 | ||||||
(週コマ数) | 1 コマ | ||||||
(授業形態) | 講義 | ||||||
(開講年度・開講期) | 2025・後期 | ||||||
(配当学年) | 全回生 | ||||||
(対象学生) | 全学向 | ||||||
(曜時限) | 月5 |
||||||
(教室) | 4共31 | ||||||
(授業の概要・目的) | 「科学論Ⅰ」と同様、ある具体的なテーマに関して科学が何を見いだしてきたか、さらに哲学では同テーマをどのように扱ってきたかを解説し、その比較を通じて科学の特性を理解していきます(担当教員の専門は哲学)。本授業では「心と時間」との関係を中心的なテーマとして掲げ、さまざまな時代・地域の哲学研究や、心理学・物理学・脳神経科学などの知見を参照しつつ、上記の課題に取り組みます。「今」という時間の特異性や、記憶のメカニズム、そして、それらと「心」との関わりを確認していくことを通じて、科学論の一つの在りかたを提示します。 | ||||||
(到達目標) | 「心と時間」の科学と哲学をめぐる諸研究を知り、その論点を学ぶとともに、科学的研究の特性を、歴史をふまえて理解できるようになる。 | ||||||
(授業計画と内容) | 下記の5つのテーマに沿って、「科学とは何か」「心と時間との関係は、いかなるものか」を考えます(授業の進行具合に応じて、どのテーマに何週をあてるかを変更する場合があります)。 1.ガイダンス:諸学問の特性について(第1週) 2.「心と時間」の哲学における諸問題#1(第2週〜第5週) (デネットやチャーマーズなどの議論を紹介。) 3.時間と自然科学との関係について(第6週〜第9週) 4.「心と時間」の哲学における諸問題#2(第10週〜第13週) (近年の多様な研究成果を紹介。) 5.総括と、担当教員自身の見解について(第14週) 第16週:フィードバック |
||||||
(履修要件) |
特になし
|
||||||
(成績評価の方法・観点及び達成度) | レポートにて成績を評価します。採点基準はやや厳しめで、講義内容を十分に理解しているかと、自分の考えを論理的に説明しているかを中心的に評価します。 | ||||||
(教科書) |
使用しない
|
||||||
(参考書等) |
『心にとって時間とは何か』』
(講談社現代新書)
ISBN:978-4-06-518022-8
|
||||||
(授業外学習(予習・復習)等) | 授業前の予習はとくに必要ではありませんが、授業後の復習は十分に行なってください。 | ||||||
(その他(オフィスアワー等)) | 教室収容人数に応じて、受講者を制限することがあります。授業での積極的な質問・発言を期待します。 | ||||||
科学論II
(科目名)
Philosophy and History of Science II
(英 訳)
|
|
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(群) 人社 (分野(分類)) 哲学・思想(基礎) (使用言語) 日本語 | |||||||
(旧群) A群 (単位数) 2 単位 (週コマ数) 1 コマ (授業形態) 講義 | |||||||
(開講年度・ 開講期) 2025・後期 (配当学年) 全回生 (対象学生) 全学向 |
|||||||
(曜時限)
月5 (教室) 4共31 |
|||||||
(授業の概要・目的)
「科学論Ⅰ」と同様、ある具体的なテーマに関して科学が何を見いだしてきたか、さらに哲学では同テーマをどのように扱ってきたかを解説し、その比較を通じて科学の特性を理解していきます(担当教員の専門は哲学)。本授業では「心と時間」との関係を中心的なテーマとして掲げ、さまざまな時代・地域の哲学研究や、心理学・物理学・脳神経科学などの知見を参照しつつ、上記の課題に取り組みます。「今」という時間の特異性や、記憶のメカニズム、そして、それらと「心」との関わりを確認していくことを通じて、科学論の一つの在りかたを提示します。
|
|||||||
(到達目標)
「心と時間」の科学と哲学をめぐる諸研究を知り、その論点を学ぶとともに、科学的研究の特性を、歴史をふまえて理解できるようになる。
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|||||||
(授業計画と内容)
下記の5つのテーマに沿って、「科学とは何か」「心と時間との関係は、いかなるものか」を考えます(授業の進行具合に応じて、どのテーマに何週をあてるかを変更する場合があります)。 1.ガイダンス:諸学問の特性について(第1週) 2.「心と時間」の哲学における諸問題#1(第2週〜第5週) (デネットやチャーマーズなどの議論を紹介。) 3.時間と自然科学との関係について(第6週〜第9週) 4.「心と時間」の哲学における諸問題#2(第10週〜第13週) (近年の多様な研究成果を紹介。) 5.総括と、担当教員自身の見解について(第14週) 第16週:フィードバック |
|||||||
(履修要件)
特になし
|
|||||||
(成績評価の方法・観点及び達成度)
レポートにて成績を評価します。採点基準はやや厳しめで、講義内容を十分に理解しているかと、自分の考えを論理的に説明しているかを中心的に評価します。
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(教科書)
使用しない
|
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(参考書等)
『心にとって時間とは何か』』
(講談社現代新書)
ISBN:978-4-06-518022-8
|
|||||||
(授業外学習(予習・復習)等)
授業前の予習はとくに必要ではありませんが、授業後の復習は十分に行なってください。
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(その他(オフィスアワー等))
教室収容人数に応じて、受講者を制限することがあります。授業での積極的な質問・発言を期待します。
|
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授業の進捗状況や受講生の習熟度などによって「授業計画と内容」,「成績評価の方法」が変更になる場合があります。
(科目名) |
日本古代・中世政治文化論基礎ゼミナールⅠ
|
(英 訳) | Introductory Seminar on Politics and Culture in Ancient and Medieval Japan I | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
(担当教員) |
|
||||||
(群) | 人社 | ||||||
(分野(分類)) | 歴史・文明(各論) | ||||||
(使用言語) | 日本語 | ||||||
(旧群) | A群 | ||||||
(単位数) | 2 単位 | ||||||
(週コマ数) | 1 コマ | ||||||
(授業形態) | ゼミナール | ||||||
(開講年度・開講期) | 2025・後期 | ||||||
(配当学年) | 全回生 | ||||||
(対象学生) | 全学向 | ||||||
(曜時限) | 月5 |
||||||
(教室) | 1共22 | ||||||
(授業の概要・目的) | 【日本古代史研究書入門】 1冊の研究書を受講者全員で輪読し、日本の政治・社会・文化に対する歴史的思考力を高めることを目指す。大学生や一般の人を読者層として想定した、簡易で比較的新しい書籍を取り上げるが、記述の背景を調べ、根拠となっている文献史料の原典を読解することによって、記述内容を批判的に検証する。そうした作業を通じて、歴史に対する思考力・感覚・想像力を磨くことを目指す。 今期は、斎藤英喜著『読み替えられた日本書紀』を取り上げ、日本書紀の歴史的位相について考える。 |
||||||
(到達目標) | 古代・中世の日本の歴史に関して正確で幅広い知識を獲得するとともに、文献史料の原典を自分の力で読解し、提示された学説を吟味して、自分の見解を対置する能力や、歴史像を組み立てるための技術を身につける。 | ||||||
(授業計画と内容) | 中世のひとびとが『日本書紀』を読む態度は、われわれ近代人とは異なっていた。『日本書紀』に注釈を施すことで、中世にふさわしい「日本紀」を再創造したのであり、そうした「中世日本紀」の世界が、「中世神話」が広がる基盤となった。戦乱が広がる中世後期には、蛇体のアマテラスが伊勢の神官たちに語られ、また「日本紀の家」の吉田兼倶は、伊勢のアマテラスやトヨウケが、京都の吉田社の一角にある斎場所大元宮に遷ってきたと喧伝した。「中世日本紀」のベースとなったのが平安時代の日本紀講で、『日本書紀』は朝廷主宰の講義の場で読まれていた。出版文化が確立した近世社会では、儒学者・国学者がそれまでと異なる形で『日本書紀』を読み、激動する近・現代史においては、『日本書紀』の読み替えを通じて、現在につながる自己認識が形成されていった。『日本書紀』の姿は、つねに、最新の知識、信仰、学問によって変貌を遂げてきたのである。 斎藤英喜著『読み替えられた日本書紀』を輪読しながら、こうした日本書紀の歴史的位相を把握する。あわせて、根拠とされる資料を分析し、内容の可否を検討する。 第1回 イントロダクション 第2回 中世日本紀の世界へ(1) 第3回 中世日本紀の世界へ(2) 第4回 戦乱のなかの『日本書紀』(1) 第5回 戦乱のなかの『日本書紀』(2) 第6回 「日本紀講」と平安貴族たち(1) 第7回 「日本紀講」と平安貴族たち(2) 第8回 儒学者・国学者たちの『日本書紀』(1) 第9回 儒学者・国学者たちの『日本書紀』(2) 第10回 『日本書紀』の近・現代史(1) 第11回 『日本書紀』の近・現代史(2) 第12回 天武天皇・舎人親王・太安万侶−『日本書紀』成立の現場へ(1) 第13回 天武天皇・舎人親王・太安万侶−『日本書紀』成立の現場へ(2) 第14回 総 括 《期末試験》 第15回 フィードバック ※上記の各回の内容は取り上げる書籍の目次による。 |
||||||
(履修要件) |
特になし
|
||||||
(成績評価の方法・観点及び達成度) | 平常点(授業内での報告および発言・50点)と期末試験(レポート・50点)の合計で成績評価する。 | ||||||
(教科書) |
『読み替えられた日本書紀』
(角川選書)
ISBN:978-4-04-703701-4
(2020年刊行、1700円+税)
|
||||||
(参考書等) |
授業中に紹介する
|
||||||
(授業外学習(予習・復習)等) | 全体の進行をあらかじめ通知するので、各回の輪読個所を読み、授業内容を想定しながら予習をすること。 | ||||||
(その他(オフィスアワー等)) | 授業はゼミ形式で、発表および質疑への参加が必須である。 1人1回以上の発表を行ってもらうことから、履修者の人数制限を実施する。 |
||||||
日本古代・中世政治文化論基礎ゼミナールⅠ
(科目名)
Introductory Seminar on Politics and Culture in Ancient and Medieval Japan I
(英 訳)
|
|
||||||
(群) 人社 (分野(分類)) 歴史・文明(各論) (使用言語) 日本語 | |||||||
(旧群) A群 (単位数) 2 単位 (週コマ数) 1 コマ (授業形態) ゼミナール | |||||||
(開講年度・ 開講期) 2025・後期 (配当学年) 全回生 (対象学生) 全学向 |
|||||||
(曜時限)
月5 (教室) 1共22 |
|||||||
(授業の概要・目的)
【日本古代史研究書入門】
1冊の研究書を受講者全員で輪読し、日本の政治・社会・文化に対する歴史的思考力を高めることを目指す。大学生や一般の人を読者層として想定した、簡易で比較的新しい書籍を取り上げるが、記述の背景を調べ、根拠となっている文献史料の原典を読解することによって、記述内容を批判的に検証する。そうした作業を通じて、歴史に対する思考力・感覚・想像力を磨くことを目指す。 今期は、斎藤英喜著『読み替えられた日本書紀』を取り上げ、日本書紀の歴史的位相について考える。 |
|||||||
(到達目標)
古代・中世の日本の歴史に関して正確で幅広い知識を獲得するとともに、文献史料の原典を自分の力で読解し、提示された学説を吟味して、自分の見解を対置する能力や、歴史像を組み立てるための技術を身につける。
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(授業計画と内容)
中世のひとびとが『日本書紀』を読む態度は、われわれ近代人とは異なっていた。『日本書紀』に注釈を施すことで、中世にふさわしい「日本紀」を再創造したのであり、そうした「中世日本紀」の世界が、「中世神話」が広がる基盤となった。戦乱が広がる中世後期には、蛇体のアマテラスが伊勢の神官たちに語られ、また「日本紀の家」の吉田兼倶は、伊勢のアマテラスやトヨウケが、京都の吉田社の一角にある斎場所大元宮に遷ってきたと喧伝した。「中世日本紀」のベースとなったのが平安時代の日本紀講で、『日本書紀』は朝廷主宰の講義の場で読まれていた。出版文化が確立した近世社会では、儒学者・国学者がそれまでと異なる形で『日本書紀』を読み、激動する近・現代史においては、『日本書紀』の読み替えを通じて、現在につながる自己認識が形成されていった。『日本書紀』の姿は、つねに、最新の知識、信仰、学問によって変貌を遂げてきたのである。 斎藤英喜著『読み替えられた日本書紀』を輪読しながら、こうした日本書紀の歴史的位相を把握する。あわせて、根拠とされる資料を分析し、内容の可否を検討する。 第1回 イントロダクション 第2回 中世日本紀の世界へ(1) 第3回 中世日本紀の世界へ(2) 第4回 戦乱のなかの『日本書紀』(1) 第5回 戦乱のなかの『日本書紀』(2) 第6回 「日本紀講」と平安貴族たち(1) 第7回 「日本紀講」と平安貴族たち(2) 第8回 儒学者・国学者たちの『日本書紀』(1) 第9回 儒学者・国学者たちの『日本書紀』(2) 第10回 『日本書紀』の近・現代史(1) 第11回 『日本書紀』の近・現代史(2) 第12回 天武天皇・舎人親王・太安万侶−『日本書紀』成立の現場へ(1) 第13回 天武天皇・舎人親王・太安万侶−『日本書紀』成立の現場へ(2) 第14回 総 括 《期末試験》 第15回 フィードバック ※上記の各回の内容は取り上げる書籍の目次による。 |
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(履修要件)
特になし
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(成績評価の方法・観点及び達成度)
平常点(授業内での報告および発言・50点)と期末試験(レポート・50点)の合計で成績評価する。
|
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(教科書)
『読み替えられた日本書紀』
(角川選書)
ISBN:978-4-04-703701-4
(2020年刊行、1700円+税)
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(参考書等)
授業中に紹介する
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(授業外学習(予習・復習)等)
全体の進行をあらかじめ通知するので、各回の輪読個所を読み、授業内容を想定しながら予習をすること。
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|||||||
(その他(オフィスアワー等))
授業はゼミ形式で、発表および質疑への参加が必須である。
1人1回以上の発表を行ってもらうことから、履修者の人数制限を実施する。 |
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授業の進捗状況や受講生の習熟度などによって「授業計画と内容」,「成績評価の方法」が変更になる場合があります。
(科目名) |
東洋史基礎ゼミナールⅠ
|
(英 訳) | Introductory Seminar on Oriental History I | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
(担当教員) |
|
||||||
(群) | 人社 | ||||||
(分野(分類)) | 歴史・文明(各論) | ||||||
(使用言語) | 日本語 | ||||||
(旧群) | A群 | ||||||
(単位数) | 2 単位 | ||||||
(週コマ数) | 1 コマ | ||||||
(授業形態) | ゼミナール | ||||||
(開講年度・開講期) | 2025・後期 | ||||||
(配当学年) | 全回生 | ||||||
(対象学生) | 全学向 | ||||||
(曜時限) | 月5 |
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(教室) | 吉田南総合館475演習室 | ||||||
(授業の概要・目的) | 「中国史の名場面を漢文で読む」 中国史の名場面を原文で読んでみよう! この授業では、中国史の名場面を記した漢文史料を「訓読」して、その内容を理解することを目的とします。 教科書だと1〜2行で片付けられている事件でも、史料では何ページもわたって事の次第が詳細に記され、行間から登場人物の息づかいを感じることができます。この機会を利用して、史料解読の醍醐味を少しでも味わってみてほしいと思います。 今年度の授業では、『資治通鑑』(北宋・司馬光編)のうち、隋唐史のトピックスを選んで読んでいきます。 |
||||||
(到達目標) | 伝統中国を知るための根本となる「漢文」の読解について、基礎的な知識を身につける。 | ||||||
(授業計画と内容) | ●初回授業時の「ガイダンス」に、授業の進め方について説明しますので、必ず出席すること。 ●訓読の技法を身につけ、文章の意味を理解することを第一の目的とします。2週目からは『資治通鑑』の文章に取り組んでいただきます。 ●予習—授業—復習の内容は、以下の通りでです。 ①予習:授業で読む箇所を事前にお知らせしますので、その部分について、読み下し、不明語句の下調べをしておくこと。 ②授業:特に担当を決めず、適宜指名して、少しずつ原文を読み下してもらった後、内容についての質疑応答・解説を行います。 ③復習:授業で読み進んだ箇所について各自復習すること。復習をきちんと行うことが漢文訓読上達の近道です。 ●小テスト—力だめしとして、適宜、小テストを課します。 ●授業中、漢和辞典を引いて漢字・語句の意味を調べてもらいます。必ず「紙の辞書」を持参すること! ●授業回数はフィードバックを含めて全15回とします。 |
||||||
(履修要件) |
漢和辞典の引き方がわかっていること。
漢文の「訓読(訓み下し)」について、基本的な知識を備えていること。 ※現代中国語と漢文とは別物とお考え下さい。 |
||||||
(成績評価の方法・観点及び達成度) | 授業参加に対する評価(きちんと予習できているかを見ます。50%)、小テストの成績(50%)とを総合して、成績を判定します。 【重要】3度の欠席で「不可」となりますので、ご注意下さい。 |
||||||
(教科書) |
こちらでテキストを用意し、配布します。
|
||||||
(参考書等) |
授業中に紹介する
|
||||||
(授業外学習(予習・復習)等) | 高等学校で学習した「漢文」の基礎について、きちんと復習しておくこと。 | ||||||
(その他(オフィスアワー等)) | 受講者は、漢和辞典を必ず持参すること。(初回授業時に何点か紹介します。) | ||||||
東洋史基礎ゼミナールⅠ
(科目名)
Introductory Seminar on Oriental History I
(英 訳)
|
|
||||||
(群) 人社 (分野(分類)) 歴史・文明(各論) (使用言語) 日本語 | |||||||
(旧群) A群 (単位数) 2 単位 (週コマ数) 1 コマ (授業形態) ゼミナール | |||||||
(開講年度・ 開講期) 2025・後期 (配当学年) 全回生 (対象学生) 全学向 |
|||||||
(曜時限)
月5 (教室) 吉田南総合館475演習室 |
|||||||
(授業の概要・目的)
「中国史の名場面を漢文で読む」
中国史の名場面を原文で読んでみよう! この授業では、中国史の名場面を記した漢文史料を「訓読」して、その内容を理解することを目的とします。 教科書だと1〜2行で片付けられている事件でも、史料では何ページもわたって事の次第が詳細に記され、行間から登場人物の息づかいを感じることができます。この機会を利用して、史料解読の醍醐味を少しでも味わってみてほしいと思います。 今年度の授業では、『資治通鑑』(北宋・司馬光編)のうち、隋唐史のトピックスを選んで読んでいきます。 |
|||||||
(到達目標)
伝統中国を知るための根本となる「漢文」の読解について、基礎的な知識を身につける。
|
|||||||
(授業計画と内容)
●初回授業時の「ガイダンス」に、授業の進め方について説明しますので、必ず出席すること。 ●訓読の技法を身につけ、文章の意味を理解することを第一の目的とします。2週目からは『資治通鑑』の文章に取り組んでいただきます。 ●予習—授業—復習の内容は、以下の通りでです。 ①予習:授業で読む箇所を事前にお知らせしますので、その部分について、読み下し、不明語句の下調べをしておくこと。 ②授業:特に担当を決めず、適宜指名して、少しずつ原文を読み下してもらった後、内容についての質疑応答・解説を行います。 ③復習:授業で読み進んだ箇所について各自復習すること。復習をきちんと行うことが漢文訓読上達の近道です。 ●小テスト—力だめしとして、適宜、小テストを課します。 ●授業中、漢和辞典を引いて漢字・語句の意味を調べてもらいます。必ず「紙の辞書」を持参すること! ●授業回数はフィードバックを含めて全15回とします。 |
|||||||
(履修要件)
漢和辞典の引き方がわかっていること。
漢文の「訓読(訓み下し)」について、基本的な知識を備えていること。 ※現代中国語と漢文とは別物とお考え下さい。 |
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(成績評価の方法・観点及び達成度)
授業参加に対する評価(きちんと予習できているかを見ます。50%)、小テストの成績(50%)とを総合して、成績を判定します。
【重要】3度の欠席で「不可」となりますので、ご注意下さい。 |
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(教科書)
こちらでテキストを用意し、配布します。
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(参考書等)
授業中に紹介する
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(授業外学習(予習・復習)等)
高等学校で学習した「漢文」の基礎について、きちんと復習しておくこと。
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(その他(オフィスアワー等))
受講者は、漢和辞典を必ず持参すること。(初回授業時に何点か紹介します。)
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授業の進捗状況や受講生の習熟度などによって「授業計画と内容」,「成績評価の方法」が変更になる場合があります。
(科目名) |
言学II
|
(英 訳) | The Science of Language Aspect of the Japanese Language II | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
(担当教員) |
|
||||||
(群) | 人社 | ||||||
(分野(分類)) | 芸術・文学・言語(基礎) | ||||||
(使用言語) | 日本語 | ||||||
(旧群) | A群 | ||||||
(単位数) | 2 単位 | ||||||
(週コマ数) | 1 コマ | ||||||
(授業形態) | 講義 | ||||||
(開講年度・開講期) | 2025・後期 | ||||||
(配当学年) | 全回生 | ||||||
(対象学生) | 全学向 | ||||||
(曜時限) | 月5 |
||||||
(教室) | 共東21 | ||||||
(授業の概要・目的) | 日本語の音声音韻、形態と構文について基礎的な知識を習得することを目的とする。言語類型論的観点から日本語の特徴をみるため、日本語以外の言語のデータを扱うことがある。 | ||||||
(到達目標) | 日本語の音声音韻、形態と構文の基礎的な事項について、言語類型論をふまえた説明をおこなえること。 | ||||||
(授業計画と内容) | 1 コーパスを使った言語分析へのアプローチ 2 自立分節音韻論によるアクセント分析 3 規則に基づく分析と制約に基づく分析 4 日本語学習者の誤用の分析から 5 否定過去表現の変遷 6 二重否定当為表現の変遷 7 語順類型からみた日本語の語順 8 4つのレベルの“格”の日本語における現れ方 9 所有傾斜と名詞句階層 10 対格言語と能格言語 11 ヴォイスと結合価にかかわる諸現象;受動・使役・反受動・適用 12 テンスとテンポラリティー・アスペクトとアスペクチュアリティー 13 種々の部門での“語”形成—後統語論的語形成・その他— 14 まとめ・確認試験 15 フィードバック 講義の順序と内容の予定は上の通りであるが、受講生の理解度にあわせて順序・内容を入れ換えたり一部を省略することがある。 |
||||||
(履修要件) |
特になし
|
||||||
(成績評価の方法・観点及び達成度) | 講義期間の最終日におこなう基礎的事項の確認試験(60%)と、それまでに適宜出す課題・毎回の授業への積極的参加度(40%)により評価する。 | ||||||
(教科書) |
プリントを配付する
|
||||||
(参考書等) |
授業中に紹介する
|
||||||
(授業外学習(予習・復習)等) | 講義中に次回までの課題を指示した場合は、指示に従い予習してくること。 それまでの授業で説明した事項の理解を前提に授業をすすめていくので、理解が十分でないと思われる箇所がある場合は、復習をしっかりおこなうこと。 |
||||||
(その他(オフィスアワー等)) | 非常勤講師のためオフィスアワーはないが、質問等は、授業終了後またはEメール(maedah@cc.nara-edu.ac.jp宛;件名に「言学」の文字列を含めること)にて受け付ける。 | ||||||
言学II
(科目名)
The Science of Language Aspect of the Japanese Language II
(英 訳)
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(群) 人社 (分野(分類)) 芸術・文学・言語(基礎) (使用言語) 日本語 | |||||||
(旧群) A群 (単位数) 2 単位 (週コマ数) 1 コマ (授業形態) 講義 | |||||||
(開講年度・ 開講期) 2025・後期 (配当学年) 全回生 (対象学生) 全学向 |
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(曜時限)
月5 (教室) 共東21 |
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(授業の概要・目的)
日本語の音声音韻、形態と構文について基礎的な知識を習得することを目的とする。言語類型論的観点から日本語の特徴をみるため、日本語以外の言語のデータを扱うことがある。
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(到達目標)
日本語の音声音韻、形態と構文の基礎的な事項について、言語類型論をふまえた説明をおこなえること。
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|||||||
(授業計画と内容)
1 コーパスを使った言語分析へのアプローチ 2 自立分節音韻論によるアクセント分析 3 規則に基づく分析と制約に基づく分析 4 日本語学習者の誤用の分析から 5 否定過去表現の変遷 6 二重否定当為表現の変遷 7 語順類型からみた日本語の語順 8 4つのレベルの“格”の日本語における現れ方 9 所有傾斜と名詞句階層 10 対格言語と能格言語 11 ヴォイスと結合価にかかわる諸現象;受動・使役・反受動・適用 12 テンスとテンポラリティー・アスペクトとアスペクチュアリティー 13 種々の部門での“語”形成—後統語論的語形成・その他— 14 まとめ・確認試験 15 フィードバック 講義の順序と内容の予定は上の通りであるが、受講生の理解度にあわせて順序・内容を入れ換えたり一部を省略することがある。 |
|||||||
(履修要件)
特になし
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(成績評価の方法・観点及び達成度)
講義期間の最終日におこなう基礎的事項の確認試験(60%)と、それまでに適宜出す課題・毎回の授業への積極的参加度(40%)により評価する。
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(教科書)
プリントを配付する
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(参考書等)
授業中に紹介する
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(授業外学習(予習・復習)等)
講義中に次回までの課題を指示した場合は、指示に従い予習してくること。
それまでの授業で説明した事項の理解を前提に授業をすすめていくので、理解が十分でないと思われる箇所がある場合は、復習をしっかりおこなうこと。 |
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(その他(オフィスアワー等))
非常勤講師のためオフィスアワーはないが、質問等は、授業終了後またはEメール(maedah@cc.nara-edu.ac.jp宛;件名に「言学」の文字列を含めること)にて受け付ける。
|
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授業の進捗状況や受講生の習熟度などによって「授業計画と内容」,「成績評価の方法」が変更になる場合があります。
(科目名) |
社会学II
|
(英 訳) | Sociology II | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
(担当教員) |
|
||||||
(群) | 人社 | ||||||
(分野(分類)) | 教育・心理・社会(基礎) | ||||||
(使用言語) | 日本語 | ||||||
(旧群) | A群 | ||||||
(単位数) | 2 単位 | ||||||
(週コマ数) | 1 コマ | ||||||
(授業形態) | 講義 | ||||||
(開講年度・開講期) | 2025・後期 | ||||||
(配当学年) | 全回生 | ||||||
(対象学生) | 全学向 | ||||||
(曜時限) | 月5 |
||||||
(教室) | 共北27 | ||||||
(授業の概要・目的) | 社会学には誰もが学ぶべき一般理論と呼べる王道は存在しない。したがって、社会学のものの見方を体得したいなら、学習者自身の興味関心と対話しつつ、多種多様な理論の間を逍遥していく必要があるだろう。 本講義では、社会学史を概観しながら、社会現象を理解し、解釈し、説明しようと試みてきた理論や学説について講義する。また、それらがどのような社会的背景のもとで考え出され、現代社会とそこに生きる個人をどのように捉えようとしてきたのかを解説する。 「社会学Ⅱ」では古典的な総合(20世紀中葉)以降、マルチ・パラダイムの状況から現代の総合的理論に至るまでの道をたどる。 |
||||||
(到達目標) | 1)社会学の理論や学説について把握し、それらが生み出された社会的背景と併せて、説明することができる。 2)社会学の理論や学説を用いて身近な社会現象について考えることができる。 |
||||||
(授業計画と内容) | 第1回 社会思想と社会学の流れ(伝統・古典・収斂) 第2回 意味と解釈(1) 第3回 意味と解釈(2) 第4回 意味と解釈(3) 第5回 意味と解釈(4) 第6回 合理的選択 第7回 コンフリクトの社会学 第8回 構造化理論 第9回 コミュニケーション的行為の理論 第10回 社会学的システム理論 第11回 差異と構造 第12回 界・資本・ハビトゥス 第13回 知・権力・主体 第14回 社会学理論の行方 第15回 フィードバック |
||||||
(履修要件) |
本科目は、同じ授業担当者の「社会学Ⅰ」(前期)の内容の続きとなっているので、連続履修をすると両科目の理解が深まる。(連続履修は必須ではない)
|
||||||
(成績評価の方法・観点及び達成度) | 授業への参加状況、小テスト、小レポートなどの平常点(100点)により評価する。 詳細は初回の授業で説明する。 |
||||||
(教科書) |
使用しない
|
||||||
(参考書等) |
『Social Theory: Twenty Introductory Lectures』
(Cambridge University Press, 2009)
ISBN:978-0521690881
『An Invitation to Social Theory』
(Polity, 2018)
ISBN:978-1509506392
『命題コレクション社会学』
(筑摩書房, 2011)
ISBN:978-4480094247
『新しい社会学のあゆみ』
(有斐閣, 2006)
ISBN:978-4641123021
|
||||||
(授業外学習(予習・復習)等) | 授業前後に、参考書や授業中に紹介する文献を読んでおくと理解が深まる。 | ||||||
(その他(オフィスアワー等)) | 講義内容などについての質問は授業前後に教室で受け付ける。 | ||||||
社会学II
(科目名)
Sociology II
(英 訳)
|
|
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(群) 人社 (分野(分類)) 教育・心理・社会(基礎) (使用言語) 日本語 | |||||||
(旧群) A群 (単位数) 2 単位 (週コマ数) 1 コマ (授業形態) 講義 | |||||||
(開講年度・ 開講期) 2025・後期 (配当学年) 全回生 (対象学生) 全学向 |
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(曜時限)
月5 (教室) 共北27 |
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(授業の概要・目的)
社会学には誰もが学ぶべき一般理論と呼べる王道は存在しない。したがって、社会学のものの見方を体得したいなら、学習者自身の興味関心と対話しつつ、多種多様な理論の間を逍遥していく必要があるだろう。
本講義では、社会学史を概観しながら、社会現象を理解し、解釈し、説明しようと試みてきた理論や学説について講義する。また、それらがどのような社会的背景のもとで考え出され、現代社会とそこに生きる個人をどのように捉えようとしてきたのかを解説する。 「社会学Ⅱ」では古典的な総合(20世紀中葉)以降、マルチ・パラダイムの状況から現代の総合的理論に至るまでの道をたどる。 |
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(到達目標)
1)社会学の理論や学説について把握し、それらが生み出された社会的背景と併せて、説明することができる。
2)社会学の理論や学説を用いて身近な社会現象について考えることができる。 |
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(授業計画と内容)
第1回 社会思想と社会学の流れ(伝統・古典・収斂) 第2回 意味と解釈(1) 第3回 意味と解釈(2) 第4回 意味と解釈(3) 第5回 意味と解釈(4) 第6回 合理的選択 第7回 コンフリクトの社会学 第8回 構造化理論 第9回 コミュニケーション的行為の理論 第10回 社会学的システム理論 第11回 差異と構造 第12回 界・資本・ハビトゥス 第13回 知・権力・主体 第14回 社会学理論の行方 第15回 フィードバック |
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(履修要件)
本科目は、同じ授業担当者の「社会学Ⅰ」(前期)の内容の続きとなっているので、連続履修をすると両科目の理解が深まる。(連続履修は必須ではない)
|
|||||||
(成績評価の方法・観点及び達成度)
授業への参加状況、小テスト、小レポートなどの平常点(100点)により評価する。
詳細は初回の授業で説明する。 |
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(教科書)
使用しない
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(参考書等)
『Social Theory: Twenty Introductory Lectures』
(Cambridge University Press, 2009)
ISBN:978-0521690881
『An Invitation to Social Theory』
(Polity, 2018)
ISBN:978-1509506392
『命題コレクション社会学』
(筑摩書房, 2011)
ISBN:978-4480094247
『新しい社会学のあゆみ』
(有斐閣, 2006)
ISBN:978-4641123021
|
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(授業外学習(予習・復習)等)
授業前後に、参考書や授業中に紹介する文献を読んでおくと理解が深まる。
|
|||||||
(その他(オフィスアワー等))
講義内容などについての質問は授業前後に教室で受け付ける。
|
|||||||
授業の進捗状況や受講生の習熟度などによって「授業計画と内容」,「成績評価の方法」が変更になる場合があります。
(科目名) |
グループ・ダイナミックス
|
(英 訳) | Group Dynamics | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
(担当教員) |
|
||||||
(群) | 人社 | ||||||
(分野(分類)) | 教育・心理・社会(各論) | ||||||
(使用言語) | 日本語 | ||||||
(旧群) | A群 | ||||||
(単位数) | 2 単位 | ||||||
(週コマ数) | 1 コマ | ||||||
(授業形態) | 講義 | ||||||
(開講年度・開講期) | 2025・後期 | ||||||
(配当学年) | 全回生 | ||||||
(対象学生) | 全学向 | ||||||
(曜時限) | 月5 |
||||||
(教室) | 1共33 | ||||||
総合人間学部 の学生は、全学共通科目として履修できません。所属学部で履修登録してください。 | |||||||
(授業の概要・目的) | 本講義は、グループ・ダイナミックスの基礎的な概念、姿勢、理論を学習し、研究者らが積極的に現場に介入し現場の当事者とともに社会のベターメントを目指して実践すること−協同的実践−の意義について理解することを目的とする。グループ・ダイナミックスは、自然科学のように研究者らがその調査対象者(協力者)と一線を引き、現場を観察対象とみなすのではなく、研究者らによる影響を反省的・積極的に引き受け、現場の当事者らとともに現場の変化を促すアクション・リサーチを伴う研究分野である。その特徴は、人々のみならず制度、環境を含む集合体(グループ)と、それらの変化を捉える動力学(ダイナミックス)にある。自らが外部者としてなんらかの現場(研究フィールド、職場、組織等)に関わる際に、どのようなスタンスでそのグループに身を置き、何を目指すべきなのだろうか。この講義では、グループ・ダイナミックスの理論と実践について「かや」の比喩を通して、外部者と当事者がともに現場を変革する研究姿勢としての協同的実践、それらを支える基礎理論である活動理論、四肢構造論、規範理論を学習する。さらに、社会構成主義の観点から、言説空間を豊かにするグループ・ダイナミックスの実践について、自然災害やパンデミックなどの事例を通して、職場における問題(キャリア形成を含む)や組織における人の行動について具体的に理解を深める。 | ||||||
(到達目標) | グループ・ダイナミックスの基礎的な概念や理論について説明できるようになる。また、一般的な自然科学との対比から、グループ・ダイナミックスにおける協同的実践の意義について具体的な事例を通して理解できるようになる。 | ||||||
(授業計画と内容) | 第1回 オリエンテーション:講義の概要、グループ・ダイナミックスの特徴 第2回 自然科学とグループ・ダイナミックス:「調査される迷惑」と研究倫理 第3回 グループ・ダイナミックスとは:当事者と研究者による協同的実践 第4回 基本的な考え方:集合性と人々を包む「かや」 第5回 研究方法:研究者の位置づけと協同的実践 第6回 活動の「かや」:活動理論による現場の変革 第7回 講義前半のまとめ:活動理論を用いて自身の現場を変革しよう 第8回 言語の「かや」:四肢構造論による言語と意味 第9回 規範の「かや」:規範理論による「かや」の生成と変化 第10回 群衆の「かや」:物理的集合性とシミュレーション 第11回 二つのメタ理論:自然科学と人間科学 第12回 人間科学の方法:「データ」とはなにか 第13回 集合性から集合流へ:創発性、記憶、知識 第14回 現場を変革する:被災地における協同的実践 第15回 フィードバック |
||||||
(履修要件) |
特になし
|
||||||
(成績評価の方法・観点及び達成度) | 学期末試験によって評価する(100%)。 | ||||||
(教科書) |
『グループ・ダイナミックス入門:組織と地域を変える実践学』
(世界思想社、2013年)
(本書は絶版となっているが、集団力学研究所のウェブサイト(https://www.group-dynamics.org/)から無料でダウンロードできるため、電子版を使用する。)
|
||||||
(参考書等) |
『拡張による学習 完訳増補版:発達研究への活動理論からのアプローチ』
(新曜社、2020年)
『存在と意味 事的世界観の定礎(第1巻)』
(岩波書店、1982年)
『身体の比較社会学Ⅰ』
(勁草書房、1990年)
『関係からはじまる—社会構成主義がひらく人間観』
(ナカニシヤ出版、2020年)
|
||||||
(授業外学習(予習・復習)等) | 講義前にテキストの該当章を読んでくること。講義後には、演習課題や参考文献を示すので、各自で理解を深められるようにする。 | ||||||
(その他(オフィスアワー等)) | |||||||
グループ・ダイナミックス
(科目名)
Group Dynamics
(英 訳)
|
|
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(群) 人社 (分野(分類)) 教育・心理・社会(各論) (使用言語) 日本語 | |||||||
(旧群) A群 (単位数) 2 単位 (週コマ数) 1 コマ (授業形態) 講義 | |||||||
(開講年度・ 開講期) 2025・後期 (配当学年) 全回生 (対象学生) 全学向 |
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(曜時限)
月5 (教室) 1共33 |
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総合人間学部 の学生は、全学共通科目として履修できません。所属学部で履修登録してください。 | |||||||
(授業の概要・目的)
本講義は、グループ・ダイナミックスの基礎的な概念、姿勢、理論を学習し、研究者らが積極的に現場に介入し現場の当事者とともに社会のベターメントを目指して実践すること−協同的実践−の意義について理解することを目的とする。グループ・ダイナミックスは、自然科学のように研究者らがその調査対象者(協力者)と一線を引き、現場を観察対象とみなすのではなく、研究者らによる影響を反省的・積極的に引き受け、現場の当事者らとともに現場の変化を促すアクション・リサーチを伴う研究分野である。その特徴は、人々のみならず制度、環境を含む集合体(グループ)と、それらの変化を捉える動力学(ダイナミックス)にある。自らが外部者としてなんらかの現場(研究フィールド、職場、組織等)に関わる際に、どのようなスタンスでそのグループに身を置き、何を目指すべきなのだろうか。この講義では、グループ・ダイナミックスの理論と実践について「かや」の比喩を通して、外部者と当事者がともに現場を変革する研究姿勢としての協同的実践、それらを支える基礎理論である活動理論、四肢構造論、規範理論を学習する。さらに、社会構成主義の観点から、言説空間を豊かにするグループ・ダイナミックスの実践について、自然災害やパンデミックなどの事例を通して、職場における問題(キャリア形成を含む)や組織における人の行動について具体的に理解を深める。
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(到達目標)
グループ・ダイナミックスの基礎的な概念や理論について説明できるようになる。また、一般的な自然科学との対比から、グループ・ダイナミックスにおける協同的実践の意義について具体的な事例を通して理解できるようになる。
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(授業計画と内容)
第1回 オリエンテーション:講義の概要、グループ・ダイナミックスの特徴 第2回 自然科学とグループ・ダイナミックス:「調査される迷惑」と研究倫理 第3回 グループ・ダイナミックスとは:当事者と研究者による協同的実践 第4回 基本的な考え方:集合性と人々を包む「かや」 第5回 研究方法:研究者の位置づけと協同的実践 第6回 活動の「かや」:活動理論による現場の変革 第7回 講義前半のまとめ:活動理論を用いて自身の現場を変革しよう 第8回 言語の「かや」:四肢構造論による言語と意味 第9回 規範の「かや」:規範理論による「かや」の生成と変化 第10回 群衆の「かや」:物理的集合性とシミュレーション 第11回 二つのメタ理論:自然科学と人間科学 第12回 人間科学の方法:「データ」とはなにか 第13回 集合性から集合流へ:創発性、記憶、知識 第14回 現場を変革する:被災地における協同的実践 第15回 フィードバック |
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(履修要件)
特になし
|
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(成績評価の方法・観点及び達成度)
学期末試験によって評価する(100%)。
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(教科書)
『グループ・ダイナミックス入門:組織と地域を変える実践学』
(世界思想社、2013年)
(本書は絶版となっているが、集団力学研究所のウェブサイト(https://www.group-dynamics.org/)から無料でダウンロードできるため、電子版を使用する。)
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(参考書等)
『拡張による学習 完訳増補版:発達研究への活動理論からのアプローチ』
(新曜社、2020年)
『存在と意味 事的世界観の定礎(第1巻)』
(岩波書店、1982年)
『身体の比較社会学Ⅰ』
(勁草書房、1990年)
『関係からはじまる—社会構成主義がひらく人間観』
(ナカニシヤ出版、2020年)
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(授業外学習(予習・復習)等)
講義前にテキストの該当章を読んでくること。講義後には、演習課題や参考文献を示すので、各自で理解を深められるようにする。
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(その他(オフィスアワー等))
|
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授業の進捗状況や受講生の習熟度などによって「授業計画と内容」,「成績評価の方法」が変更になる場合があります。
(科目名) |
教育学II
|
(英 訳) | Pedagogy II | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
(担当教員) |
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(群) | 人社 | ||||||
(分野(分類)) | 教育・心理・社会(基礎) | ||||||
(使用言語) | 日本語 | ||||||
(旧群) | A群 | ||||||
(単位数) | 2 単位 | ||||||
(週コマ数) | 1 コマ | ||||||
(授業形態) | 講義 | ||||||
(開講年度・開講期) | 2025・後期 | ||||||
(配当学年) | 全回生 | ||||||
(対象学生) | 全学向 | ||||||
(曜時限) | 月5 |
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(教室) | 共北26 | ||||||
(授業の概要・目的) | 本講義では、戦後日本の教育に関わる諸現象への理解を通して、現代日本における教育の状況を正しく把握できるようになることを目標とする。 戦後日本における「教育問題」には、本質的には同種の問題が繰り返し議論の対象となり、その都度同様の「改革」が行われるという、いわば「振り子現象」のような性質がある(ex. 系統主義か経験主義か)。本講義を通して、戦後日本における「教育問題」の柱となっていたものは何であるのか、またそれらが時期ごとの社会状況の違いによって具体的にはどのような形をとって現出したのかを、解説する。こうした知識をふまえることで、受講生が「現代」における教育問題の特徴を相対化し、客観的・分析的に把握できるようになることを、授業の基本コンセプトとして設定したい。 また、教育は「望ましさ」を実現するための働きかけとして位置づけられるが、関心の対象となる教育の主体・客体およびそれらの関係性に注目することで、ある文脈において想定されている「望ましさ」の位相を意識化し相対化することが可能となる。このことは、多元的な価値の尊重が求められる現代社会において、教育における「望ましさ」をどのように考えていくかという難題への足掛かりとなるものと考えられる。 |
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(到達目標) | 現代の教育が置かれている現状と諸課題について、客観的・分析的に理解する。 印象論や経験論からではなく、確かな根拠・事実に基づいて教育現象を考察する能力を養う。 |
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(授業計画と内容) | 基本的には以下の計画に沿って講義を行う。ただし、受講生の理解の状況によっては、変更を加えることがあり得る。 第1回:イントロダクション 授業のねらい、進め方、成績評価方法等についてガイダンスを行う。 第2〜3回:「戦後教育」の何が新しかったのか 戦前期日本の教育をめぐる状況について概観したのち、戦後教育改革の内容について講義する。具体的には、義務教育期間の延長、単線型への学校体系の整備、男女共学の原則などであり、それらの改革がもつ社会的・歴史的意味について解説する。 第4〜5回:戦後教育におけるジェンダー秩序 「男女共学」を理念としてスタートした戦後の学校教育制度であるが、実際は社会全体を覆うジェンダー秩序からの影響を免れなかった。戦後教育の制度・運用面、あるいは進学動向の実態や、それに対する社会的認識のありようについて、解説する。 第6〜8回:「大衆教育社会」の到来とその帰結 高度経済成長期における教育の大衆化と進学競争の激化、それに引き続く1970〜80年代における「学校病理」「教育荒廃」に焦点を当て、その実態とそれに対する社会的認識のありようについて解説する。 第9回:中間まとめ 第10〜11回:「学力」とはなにか(繰り返される「教育改革」) 教育の大衆化にともない、さまざまな「教育問題」が構築ないし発見されるようになった。そして、それらの解決を企図してさまざまな「教育改革」が行なわれてきた。このセクションでは、いわゆる「ゆとり教育」と呼ばれる一連の教育政策を軸として、「学力」をめぐる「改革」の問題に焦点をあてて解説する。 第12〜13回:教育における公共性と私事性 現代および将来における教育のあり方を考察していくにあたっての一つの軸として、教育における公共性と私事性というテーマに照準する。「教育劣位社会」とされる日本社会において、誰が誰に対しどのような目的で「教育」を行うべきかという問題は、あらゆる「教育問題」に通底する根本的な命題である。そうした視点から「教育問題」を考えていくことの有効性および意義について解説する。 第14回:全体のまとめ 第15回:フィードバック フィードバックの方法は別途連絡する。 |
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(履修要件) |
特になし
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(成績評価の方法・観点及び達成度) | 学期末レポート(50%)と平常点(50%)を総合して成績評価を行う。評点は素点(100点満点)とする。 レポートは到達目標の達成度に基づき評価する。 平常点は、毎回の授業後に提出を求めるコメントシートの内容に基づき評価する。 なお、期末レポートおよびコメントシートの提出、授業の出席は、必要条件であっても十分条件ではない。 |
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(教科書) |
使用しない
資料としてレジュメを配布する。
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(参考書等) |
授業中に紹介する
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(授業外学習(予習・復習)等) | 人間あるいは社会の営みを広い視点からとらえることができるように、教育のみならずさまざまな社会・文化現象についての興味・関心をもってほしい。 | ||||||
(その他(オフィスアワー等)) | 意見や質問を書いて提出してもらう機会を毎回設けるので、授業に対し主体的に取り組むことを期待する。 |
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教育学II
(科目名)
Pedagogy II
(英 訳)
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(群) 人社 (分野(分類)) 教育・心理・社会(基礎) (使用言語) 日本語 | |||||||
(旧群) A群 (単位数) 2 単位 (週コマ数) 1 コマ (授業形態) 講義 | |||||||
(開講年度・ 開講期) 2025・後期 (配当学年) 全回生 (対象学生) 全学向 |
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(曜時限)
月5 (教室) 共北26 |
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(授業の概要・目的)
本講義では、戦後日本の教育に関わる諸現象への理解を通して、現代日本における教育の状況を正しく把握できるようになることを目標とする。
戦後日本における「教育問題」には、本質的には同種の問題が繰り返し議論の対象となり、その都度同様の「改革」が行われるという、いわば「振り子現象」のような性質がある(ex. 系統主義か経験主義か)。本講義を通して、戦後日本における「教育問題」の柱となっていたものは何であるのか、またそれらが時期ごとの社会状況の違いによって具体的にはどのような形をとって現出したのかを、解説する。こうした知識をふまえることで、受講生が「現代」における教育問題の特徴を相対化し、客観的・分析的に把握できるようになることを、授業の基本コンセプトとして設定したい。 また、教育は「望ましさ」を実現するための働きかけとして位置づけられるが、関心の対象となる教育の主体・客体およびそれらの関係性に注目することで、ある文脈において想定されている「望ましさ」の位相を意識化し相対化することが可能となる。このことは、多元的な価値の尊重が求められる現代社会において、教育における「望ましさ」をどのように考えていくかという難題への足掛かりとなるものと考えられる。 |
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(到達目標)
現代の教育が置かれている現状と諸課題について、客観的・分析的に理解する。
印象論や経験論からではなく、確かな根拠・事実に基づいて教育現象を考察する能力を養う。 |
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(授業計画と内容)
基本的には以下の計画に沿って講義を行う。ただし、受講生の理解の状況によっては、変更を加えることがあり得る。 第1回:イントロダクション 授業のねらい、進め方、成績評価方法等についてガイダンスを行う。 第2〜3回:「戦後教育」の何が新しかったのか 戦前期日本の教育をめぐる状況について概観したのち、戦後教育改革の内容について講義する。具体的には、義務教育期間の延長、単線型への学校体系の整備、男女共学の原則などであり、それらの改革がもつ社会的・歴史的意味について解説する。 第4〜5回:戦後教育におけるジェンダー秩序 「男女共学」を理念としてスタートした戦後の学校教育制度であるが、実際は社会全体を覆うジェンダー秩序からの影響を免れなかった。戦後教育の制度・運用面、あるいは進学動向の実態や、それに対する社会的認識のありようについて、解説する。 第6〜8回:「大衆教育社会」の到来とその帰結 高度経済成長期における教育の大衆化と進学競争の激化、それに引き続く1970〜80年代における「学校病理」「教育荒廃」に焦点を当て、その実態とそれに対する社会的認識のありようについて解説する。 第9回:中間まとめ 第10〜11回:「学力」とはなにか(繰り返される「教育改革」) 教育の大衆化にともない、さまざまな「教育問題」が構築ないし発見されるようになった。そして、それらの解決を企図してさまざまな「教育改革」が行なわれてきた。このセクションでは、いわゆる「ゆとり教育」と呼ばれる一連の教育政策を軸として、「学力」をめぐる「改革」の問題に焦点をあてて解説する。 第12〜13回:教育における公共性と私事性 現代および将来における教育のあり方を考察していくにあたっての一つの軸として、教育における公共性と私事性というテーマに照準する。「教育劣位社会」とされる日本社会において、誰が誰に対しどのような目的で「教育」を行うべきかという問題は、あらゆる「教育問題」に通底する根本的な命題である。そうした視点から「教育問題」を考えていくことの有効性および意義について解説する。 第14回:全体のまとめ 第15回:フィードバック フィードバックの方法は別途連絡する。 |
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(履修要件)
特になし
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(成績評価の方法・観点及び達成度)
学期末レポート(50%)と平常点(50%)を総合して成績評価を行う。評点は素点(100点満点)とする。
レポートは到達目標の達成度に基づき評価する。 平常点は、毎回の授業後に提出を求めるコメントシートの内容に基づき評価する。 なお、期末レポートおよびコメントシートの提出、授業の出席は、必要条件であっても十分条件ではない。 |
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(教科書)
使用しない
資料としてレジュメを配布する。
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(参考書等)
授業中に紹介する
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(授業外学習(予習・復習)等)
人間あるいは社会の営みを広い視点からとらえることができるように、教育のみならずさまざまな社会・文化現象についての興味・関心をもってほしい。
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(その他(オフィスアワー等))
意見や質問を書いて提出してもらう機会を毎回設けるので、授業に対し主体的に取り組むことを期待する。
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授業の進捗状況や受講生の習熟度などによって「授業計画と内容」,「成績評価の方法」が変更になる場合があります。
(科目名) |
日本国憲法
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(英 訳) | The Japanese Constitutional Law | ||||
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(担当教員) |
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(群) | 人社 | ||||||
(分野(分類)) | 法・政治・経済(基礎) | ||||||
(使用言語) | 日本語 | ||||||
(旧群) | A群 | ||||||
(単位数) | 2 単位 | ||||||
(週コマ数) | 1 コマ | ||||||
(授業形態) | 講義 | ||||||
(開講年度・開講期) | 2025・後期 | ||||||
(配当学年) | 全回生 | ||||||
(対象学生) | 全学向 | ||||||
(曜時限) | 月5 |
||||||
(教室) | 共北37 | ||||||
(授業の概要・目的) | 複雑化し、多様化した現代日本社会の諸問題に取り組んでいく際には、法・経済・倫理など、多角的な視点から考察することが重要である。なかでも、多様な人々が共生していくための基盤である憲法は、そうした諸問題に取り組んでいく際の不可欠の視点である。 本授業では、多様な人々が共生していくために、憲法がいかなる権利を基本的人権として保障しているか、また、様々な政治・社会問題がそれらの権利とどのように関わっているかを中心に、憲法に関する基本的な知識と視点を講義する。 |
||||||
(到達目標) | 本授業では、憲法の基礎的な知識と視点の修得を目指す。特に、現代の様々な政治・社会問題と憲法が保障する権利との関わりについて認識し、自ら考察できるための基礎的能力の修得を目標とする。 | ||||||
(授業計画と内容) | 授業はレジュメに沿って行い、必要に応じて補助資料も配付する。また、裁判所の判決を編集した教科書も使用する。なお、受講生の理解状況や時事的な問題状況等に応じて、取り扱う内容や順序、配分回数等を変更することがある。(授業回数はフィードバックを含め全15回とする。) 1.オリエンテーション 憲法を学習する意義、授業の進め方【1週】 2.法学の基礎知識 法とは何か、法領域の種別、裁判制度【1-2週】 3.憲法学の基礎知識 憲法とは何か、日本国憲法の基本原理【1-2週】 日本国憲法の権利保障の仕組み【1-2週】 4.日本国憲法が保障する基本的権利 自由権【4-6週】 社会権【2-3週】 法の下の平等【1-2週】 5.試 験 |
||||||
(履修要件) |
特になし
|
||||||
(成績評価の方法・観点及び達成度) | 定期試験の結果により、評価する。ただし、私語等、周囲に迷惑を掛ける受講生に対しては、試験結果からの減点や試験の受験を認めない等の措置を講ずることがあるので、注意すること。 | ||||||
(教科書) |
『基本判例 憲法25講』
(成文堂)
(最も新しい版を購入すること。)
|
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(参考書等) |
『古典で読む憲法』
(有斐閣)
『憲法用語の源泉をよむ』
(三省堂)
|
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(授業外学習(予習・復習)等) | 特に、復習を大切にして下さい。復習では、教科書・参考書やノートを参照しながら、授業内容を整理して理解するとともに、授業で取り上げた判例を今一度読み直して、自ら検討するように努めて下さい。また、日頃から新聞やニュース番組等を通して、憲法に関する諸問題について知見を広げるように心掛けて下さい。 | ||||||
(その他(オフィスアワー等)) | |||||||
日本国憲法
(科目名)
The Japanese Constitutional Law
(英 訳)
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(群) 人社 (分野(分類)) 法・政治・経済(基礎) (使用言語) 日本語 | |||||||
(旧群) A群 (単位数) 2 単位 (週コマ数) 1 コマ (授業形態) 講義 | |||||||
(開講年度・ 開講期) 2025・後期 (配当学年) 全回生 (対象学生) 全学向 |
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(曜時限)
月5 (教室) 共北37 |
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(授業の概要・目的)
複雑化し、多様化した現代日本社会の諸問題に取り組んでいく際には、法・経済・倫理など、多角的な視点から考察することが重要である。なかでも、多様な人々が共生していくための基盤である憲法は、そうした諸問題に取り組んでいく際の不可欠の視点である。
本授業では、多様な人々が共生していくために、憲法がいかなる権利を基本的人権として保障しているか、また、様々な政治・社会問題がそれらの権利とどのように関わっているかを中心に、憲法に関する基本的な知識と視点を講義する。 |
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(到達目標)
本授業では、憲法の基礎的な知識と視点の修得を目指す。特に、現代の様々な政治・社会問題と憲法が保障する権利との関わりについて認識し、自ら考察できるための基礎的能力の修得を目標とする。
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(授業計画と内容)
授業はレジュメに沿って行い、必要に応じて補助資料も配付する。また、裁判所の判決を編集した教科書も使用する。なお、受講生の理解状況や時事的な問題状況等に応じて、取り扱う内容や順序、配分回数等を変更することがある。(授業回数はフィードバックを含め全15回とする。) 1.オリエンテーション 憲法を学習する意義、授業の進め方【1週】 2.法学の基礎知識 法とは何か、法領域の種別、裁判制度【1-2週】 3.憲法学の基礎知識 憲法とは何か、日本国憲法の基本原理【1-2週】 日本国憲法の権利保障の仕組み【1-2週】 4.日本国憲法が保障する基本的権利 自由権【4-6週】 社会権【2-3週】 法の下の平等【1-2週】 5.試 験 |
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(履修要件)
特になし
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(成績評価の方法・観点及び達成度)
定期試験の結果により、評価する。ただし、私語等、周囲に迷惑を掛ける受講生に対しては、試験結果からの減点や試験の受験を認めない等の措置を講ずることがあるので、注意すること。
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(教科書)
『基本判例 憲法25講』
(成文堂)
(最も新しい版を購入すること。)
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(参考書等)
『古典で読む憲法』
(有斐閣)
『憲法用語の源泉をよむ』
(三省堂)
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(授業外学習(予習・復習)等)
特に、復習を大切にして下さい。復習では、教科書・参考書やノートを参照しながら、授業内容を整理して理解するとともに、授業で取り上げた判例を今一度読み直して、自ら検討するように努めて下さい。また、日頃から新聞やニュース番組等を通して、憲法に関する諸問題について知見を広げるように心掛けて下さい。
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(その他(オフィスアワー等))
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授業の進捗状況や受講生の習熟度などによって「授業計画と内容」,「成績評価の方法」が変更になる場合があります。
(科目名) |
経済学II
|
(英 訳) | Economics II | ||||
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(担当教員) |
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(群) | 人社 | ||||||
(分野(分類)) | 法・政治・経済(基礎) | ||||||
(使用言語) | 日本語 | ||||||
(旧群) | A群 | ||||||
(単位数) | 2 単位 | ||||||
(週コマ数) | 1 コマ | ||||||
(授業形態) | 講義 | ||||||
(開講年度・開講期) | 2025・後期 | ||||||
(配当学年) | 全回生 | ||||||
(対象学生) | 全学向 | ||||||
(曜時限) | 月5 |
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(教室) | 4共11 | ||||||
(授業の概要・目的) | 貿易赤字は悪いことなのか。インフレは何が問題なのか。経済成長する国としない国の違いとは何か。国際経済や金融の大まかな動きを理解する上で、最低限必要となる経済学の考え方を、歴史的・時事的な事例をもとに解説する。 | ||||||
(到達目標) | 国際収支、為替、物価などの経済指標の見方と、それらの動きを説明する基本的な理論を学ぶとともに、現代の世界経済が直面する課題について理解を深める。 | ||||||
(授業計画と内容) | (1)国際収支統計の見方【2回】 国際収支統計(貿易収支や所得収支)の見方を確認し、各国のデータを用いて説明する。 (2)国際通貨制度と為替【3回】 固定相場制、変動相場制の違いと、開放経済下での財政・金融政策について解説する。 (3)物価の理論【3回】 ハイパーインフレを事例に、貨幣数量説や最近の物価理論について概説する。 (4)資本市場について【3回】 株式市場の役割と、金融システムについての基本知識を解説する。 (5)経済成長とは【3回】 経済成長の基本的なメカニズムと、技術進歩の意味について考える。 なお、扱うトピックの順番は前後する可能性がある。授業回数はフィードバックを含め全15回とする。 |
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(履修要件) |
特になし
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(成績評価の方法・観点及び達成度) | 定期試験による評価 | ||||||
(教科書) |
使用しない
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(参考書等) |
『入門マクロ経済学[第6版]』
(日本評論社)
参考書は、適宜、紹介する。
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(授業外学習(予習・復習)等) | 経済指標について、受講者が各自で調べてもらう場合がある。 | ||||||
(その他(オフィスアワー等)) | |||||||
経済学II
(科目名)
Economics II
(英 訳)
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(群) 人社 (分野(分類)) 法・政治・経済(基礎) (使用言語) 日本語 | |||||||
(旧群) A群 (単位数) 2 単位 (週コマ数) 1 コマ (授業形態) 講義 | |||||||
(開講年度・ 開講期) 2025・後期 (配当学年) 全回生 (対象学生) 全学向 |
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(曜時限)
月5 (教室) 4共11 |
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(授業の概要・目的)
貿易赤字は悪いことなのか。インフレは何が問題なのか。経済成長する国としない国の違いとは何か。国際経済や金融の大まかな動きを理解する上で、最低限必要となる経済学の考え方を、歴史的・時事的な事例をもとに解説する。
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(到達目標)
国際収支、為替、物価などの経済指標の見方と、それらの動きを説明する基本的な理論を学ぶとともに、現代の世界経済が直面する課題について理解を深める。
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(授業計画と内容)
(1)国際収支統計の見方【2回】 国際収支統計(貿易収支や所得収支)の見方を確認し、各国のデータを用いて説明する。 (2)国際通貨制度と為替【3回】 固定相場制、変動相場制の違いと、開放経済下での財政・金融政策について解説する。 (3)物価の理論【3回】 ハイパーインフレを事例に、貨幣数量説や最近の物価理論について概説する。 (4)資本市場について【3回】 株式市場の役割と、金融システムについての基本知識を解説する。 (5)経済成長とは【3回】 経済成長の基本的なメカニズムと、技術進歩の意味について考える。 なお、扱うトピックの順番は前後する可能性がある。授業回数はフィードバックを含め全15回とする。 |
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(履修要件)
特になし
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(成績評価の方法・観点及び達成度)
定期試験による評価
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(教科書)
使用しない
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(参考書等)
『入門マクロ経済学[第6版]』
(日本評論社)
参考書は、適宜、紹介する。
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(授業外学習(予習・復習)等)
経済指標について、受講者が各自で調べてもらう場合がある。
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(その他(オフィスアワー等))
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