魚類心理学入門 2012年度







2004年度に「海辺から学ぶフィールド科学」の名で開講した本ポケゼミは,翌年に現在の科目名に改称し,ほぼ毎年開講している.
募集定員10名に対し,開講日に2名しか登録学生のいなかった年もあれば,応募者多数で抽選となった年もある.
北部構内農学部グラウンド前のjPodという木造の建物で,4月から6月にかけて以下の内容で6回にわたり講義し,そのあと7月初旬に京都府北部の舞鶴でフィールド実習を行っている.
第1回 研究の道具としてのスキューバ潜水
第2回 群れ行動の発達心理学
第3回 魚類心理学を栽培漁業に活かす
第4回 魚の行動から海の資源の未来を読む
第5回 回遊魚の行動学
第6回 研究というゲームの楽しみ方
毎回の講義のあとはフリーディスカッションを行い,さらに簡単なレポートを書いてもらい,このレポートをもとに次回の講義を組み立てるという構成をとっている.最終回には「プレゼンテーションの奥義」というコーナーも設け,講師が一番最近に行った学会発表を例に,口頭発表やポスター発表の技術について語ることにしている.
実習では,舞鶴の海水浴場で稚魚採集用の網を曵いてサンプリングを行う.またシュノーケリングによる水中観察を行い,砂地にいるカレイやヒラメ,岩場のメバル,ハゼ類,ウミウシ類などを観察する.網による採集とシュノーケリングによる観察とで,出現する生物が非常に異なることを体感してもらいたい.
講義では,食品に関する話題がほぼ毎回登場する.地産地消や食の安全の話などもしている手前,実習中の食事は皆で自炊することになる.最終日には,西舞鶴の京都府漁連のセリを見学する.
