ブータン王国における人々の暮らし-小さな診療所からみえるもの- 2013年度

【内容】
ブータン王国における人々の暮らしを学びながら我々自身の暮らしを見直すことがこの授業のテーマである。ブータン王国について見聞きした人の多くの日本人がブータンに懐かしさを覚えるのはなぜだろうか。ブータン王国の暮らしを学び、我々の社会が得てきたもの、失ったものを考え、未来に向かって我々が歩むべき道を学生とともに模索していきたい。

以下のような課題について、1課題あたり1~2週の授業をする予定である。
1. ブータン王国についての紹介
2. ジグメ・シンゲ・ワンチュク第4代国王
3. 京都大学とブータン王国のつながり
4. 西岡京治氏
5. 国民総幸福
6. ブータンの保健政策
7. 高齢者健診ことはじめ
8. カリン診療所の生活
9. ブータンとの友好
10. 人のしあわせ
第1回目の授業は4月18日(木曜日)2時限目から開始し、基本的に毎週木曜日2時限目に行うことを考えているが、受講者の希望に合わせて適宜調整を行う。8月初めにブータン王国保健省関係者の来日する予定があるため、受講者の希望次第で、その際に半日程度の交流会を行うことや日本の里山を訪問することも考えている。

【メッセージ】
時間の半分は学生自らが自由にテーマを決めて発表を行ってもらうつもりです。学生さんにとっても私にとっても限りある大切な時間なので、お互いに楽しい時間にしましょう。

坂本 龍太

小さい頃は野球やサッカー、大学時代はラグビーに明け暮れていました。東北大学医学部を卒業し、国立国際医療センター救急部で働いた後、博士課程を京都大学公衆衛生学教室で学びました。そこでは、東邦大学微生物・感染症学教室に国内留学しながらレジオネラ症の研究を行いました。前所属先の総合地球環境学研究所時代には高所プロジェクトのメンバーとなり、半年ほど医師としてブータン王国の診療所で働きました。現在の所属は京都大学白眉センターで、ブータン王国保健省と共に高齢者ケア体制を構築する仕事を行っています。