北海道の森林 2013年度

初めてのチェーンソー
間伐作業(列状間伐)を終えて
夕食は鮭のチャンチャン焼き
川湯硫黄山 つつじヶ原遊歩道にて

[目的]
このポケゼミは、北海道の森林・湿原の生態系や人と自然の関わりについて森林調査や森林作業などの野外体験を通して理解を深めることを目的として行います。緯度や標高の傾度に対する植生の変化、林床の光環境と下層植生の関係、湿地や火山ガスなど特殊な環境傾度に対する植生の変化、間伐前後の光環境の変化など、植生と環境との関わりについて、野外調査や自然観察を通して理解することを目指します。

[実施場所]
京都大学フィールド科学教育研究センター北海道研究林 標茶区
〒088-2339 北海道川上郡標茶町多和553
Tel:015-485-2637 Fax:485-4016

[内容]
初日は、各自で京都から集合場所である北海道研究林の最寄駅であるJR標茶駅まで移動してもらいます。到着後、ガイダンスや植生に関する講義、切り枝を使った樹木識別実習などを行います。
2日目は、天然林遊歩道において樹木識別実習を行った後に、研究林内の様々な植生タイプにおいて、林床の光環境の測定と毎木調査,下層植生の被度調査を行います。
3日目は、屈斜路湖の北に位置する藻琴山(標高1000m)の登山を行い、北海道における森林限界付近の植生を見学し、標高に沿った植生の変化について学びます。さらに屈斜路湖と摩周湖を見学し、道東のカルデラ湖の成り立ちについて学びます。また川湯硫黄山付近の火山ガス噴出孔からの距離に応じた植生の変化について、アカエゾマツ天然林からつつじヶ原自然探勝路沿いを硫黄山麓まで歩いて見学します。
4日目は、北海道研究林内の針葉樹人工林において間伐体験を行います。間伐の前後には、2日目と同様の調査を行い間伐によって林内光環境がどのように変化するか、また間伐によってどのように下層植生が変化していくかについて学びます。
最終日は、塘路湖エコミュージアムセンターと釧路湿原の細岡展望台を訪問し、湿地の植生について学びます。

※夜はデータのとりまとめやディスカッションなどを行います。
※4月下旬か5月上旬に京都でポケゼミガイダンスを行う予定です。参加者には詳細を教務情報システム経由でメールします。

[ポケゼミの魅力]
・北海道の大自然の中でのフィールドワークを中心としたゼミです。
・チェーンソーを使った森林作業が体験できます。
・夕食はチャンチャン焼き、ジンギスカンなど北海道の料理をみんなで楽しく作って食べます。
・摩周湖・屈斜路湖・釧路湿原・川湯温泉など有名スポットの見学もあります。
・涼しい北海道の夏を体験してください。

舘野 隆之輔

フィールド科学教育研究センター北海道研究林
准教授
専門分野:森林生態学

自己紹介ページ
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北海道研究林の紹介ページ
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