工学系アートのススメ(漢字をアートする) 2011年度

 このゼミでは、感情、意識、ノンバーバルな情報を扱ったコミュニケーションを テーマにアート&テクノロジー領域を研究、作品制作を行います。

 さらに、未来のコンピュータの不可欠なコミュニケーション 能力である定量化できなかった個人の感情・意識・民族性・物語性といった人々に内属する文化の本質を表現し、文化の精神に触れる インターフェースを研究します。

 文化には、固有のまたは共通の形式があります。人間が歴史の中で行為や文法などの形で蓄えて きたものをモデル化し、ITを用いてインタラクティブな表現、文化理解体験をする方法を、「カルチュラル・コンピューティング」と定義 します。

 特に日本文化のコンピューティングに注目し、ほとんどコンピューティングの対象となって来なかった1.日本の 移ろいやすい気象・自然風土「もののあわれ」などの無常思想、「わび、さび」などの美意識 2.日本文化とアジア文化との関係性 3.神仏習合を根底とした文化構造 4.和歌、俳譜や能などの日本語独特の特性 5.日本的意匠(紋、織、色、型、能、歌舞伎)を研究します。

土佐 尚子

学術情報メディアセンター 特別教育研究教授