現代キリスト教倫理ゼミナール 2011年度

 過去のポケット・ゼミとしては、2001年度に、「宗教倫理ゼミナール」を担当した。
 その時のゼミにおいては、まず宗教学の基礎に関わる講義を数回行ったあと、参加者が自分で選んだテーマについて、研究発表を行い(発表者はレジメを準備する)、その後自由に討論するという形態が取られた。研究発表と討論という授業スタイルに慣れるのに時間がかかったゼミ受講者も、次第に積極的な取り組みができるようになったように思われる。
 研究発表のテーマとしては、男と女、家族、富・経済、寛容、平和、環境、情報など、講師が用意した現代の宗教倫理の中心的な諸問題の中より、関心のあるものが選ばれたが、発表者には、討論内容を踏まえたレポート作成が課せられた。2001年度のレポートは、次のWebページにおいて公開されている。
http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/user/sashina/sub5c.htmIcon new window

 「宗教」という問題に関しては、現代日本では様々な誤解や偏見が見られ、必ずしも十分な理解がなされていないのが現状である。受講者には、キリスト教を中心に、宗教全般についての宗教学的知識を身につけ、現代の倫理的諸問題にとっての宗教思想の意義を確認すると共に、現代社会を宗教の視点から新たに見直すことが期待される。ゼミの成果は、Web上に公開するか、あるいは冊子にまとめる予定である。
 2011年度のポケット・ゼミ「現代キリスト教倫理ゼミナール」でも、2001年度の場合と同様の方針で授業を進める。

芦名 定道

文学研究科、教授
1956年生まれ、山形県出身
専門分野:キリスト教学(近現代のキリスト教とその思想研究)