日常生活の確率論入門 2011年度

“確率”や“統計”というとどんな印象を持っていますか?多くの人が,“高校の授業でおまけのように習っただけ”とか“沢山の用語があって意味不明”などあまり良い印象を持っていないのではないでしょうか.私もどちらかというと嫌いです.しかしながら,文系理系を問わず非常に多くの分野の最先端の研究領域で確率統計がその中心的な役割を果たしているというのも事実です.確率統計というと既に完成され,もうやるべきことのない枯れたトピックのように思われがちですが,実は確率統計が応用と接するところでは今も新しい手法やアイデアがどんどん産み出されている大変“ホット”な研究分野なのです.本ポケットゼミでは,日常生活で良く目にする身近な事柄や現象を取り上げ,その背後に潜む数理について学ぶことで,多くの人にとって取っつきにくいと思われる確率論に親しみを感じてもらうことが目的です.具体的には遊びやゲーム,ギャンブル,投資などの具体例を取り上げます.また,時間が許せば情報通信分野での確率統計の応用例についても取り上げる予定です.受講者は出来れば高校レベルの確率に関する知識を持っていることが望ましいですが,文系理系を問わず偶然の現象に興味のある人に参加してほしいと思います.

林 和則

情報学研究科、准教授
1975年生まれ
出身地:兵庫県
専門分野:無線通信,信号処理
趣味等:釣り,ゴルフ,単車,スノーボード