ごみ問題と3R・循環型社会形成 2011年度

◆ポケット・ゼミのねらい
「ごみ問題」は、暮らしや家庭と密接に関係していますが、埋立処分地の確保、不適切な処理に伴う環境汚染、資源の枯渇などなど・・・地域や地球の環境問題にも結びついています。その問題に対して、ごみ削減のためのアクション「3R(リデュース・リユース・リサイクル)」をベースとした循環型社会の形成が謳われています。循環型社会の形成は、世界の環境や資源の持続性から考えて、温暖化対策とともに21世紀の一大テーマとなりつつあります。
 本ゼミでは、興味のある身近な事例から、ごみ問題の現状を知り、循環型社会への処方箋を考えることを、ねらいとしています。

※京都大学環境保全センターは、31年前から、家庭ごみの展開調査(写真参照)を行ってきました。現場主義の調査研究を行っていますので、希望や内容に応じて、ポケゼミ中やポケゼミ終了後に、現場見学や調査のチャンスを作っていきたいと思っています。

◆ポケット・ゼミの内容や進め方
(1) 基礎情報を知る・学ぶ
 まず、授業担当者からの序論により、廃棄物(ごみ)問題の構造と循環型社会形成への方向性を理解します。
(2) 自分で調べる・考える
 そのうえで、興味のあるテーマについて、問題の実態やさまざまなリサイクル技術、廃棄物処理方法について調査し、循環型社会形成に向けた視点からの考察を加えることとします。基本的には、興味のある内容やテーマを選択して、数名のグループを作り、環境保全センターに所属する学生・院生のサポートも受けながら進めて頂きます。
 なお、今後の環境問題や廃棄物問題の世界の動向を理解しやすくなるため、極力、英文や最新情報に触れることのできる教材を選択する予定です。
(3) 発表し、議論する
 調べた内容は、パワーポイントなどを用いてプレゼンテーション資料にまとめ、ゼミで発表して頂きます。それをベースに、みんなで意見交換や議論を行います。

◆過去のテーマの例
 紙ごみ、容器包装ごみ、使用済み家電製品、衣料ごみ、交通問題、省エネなど

◆ポイント
・ ごみや環境問題、その解決方法に興味がある方には、できる限りの情報やさまざまな機会を提供します。希望や内容・必要性に応じて、現場見学や調査の設定も可能です。
・ 情報収集や作業には、京都大学環境保全センターの研究室(PCなど)を気軽に使用してください。研究室やゼミの雰囲気も楽しんで、味わって頂けます。

◆ポケット・ゼミを担当するスタッフとメッセージ
 授業担当者は、京都大学の環境や廃棄物の管理に携わっている「環境保全センター」の教員です。学内実務に関わりながら、社会システム研究を進めていますので、その研究室活動にも参加可能となるよう配慮します。
・ 教授 酒井伸一
・ 准教授 平井康宏
・ 助教 浅利美鈴

 その他、環境保全センターに所属する学生・院生(工学部・工学研究科所属)10~20人が一緒に参加したり、サポートにあたったりします。

一緒に、ごみ問題や3Rについて、考えましょう!
(30年目、市民の方も参加したごみ調査にて撮影;2009年11月19日)
※参考書としては、センター教員が執筆や編集の中心になった「3R・低炭素社会検定公式テキスト」もお勧め

環境保全センター 教授 酒井 伸一
環境保全センター 准教授 平井 康宏
環境保全センター 助教 浅利 美鈴