Kyoto iUPの概要

趣旨

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我が国における18歳人口は、1966年の249万人をピークに減少し、現在ではその半数の120万人にまで落ち込んでいます。今後、2032年には100万人を割り、2040年には約88万人にまで減少するという推計もあります。そのなかで大学進学者は1966年の29万人から現在まで増加が続き、2018年時点では63万人・約53%に上っていますが、仮に今後も同程度の割合で推移したとしても進学者総数は減少することが想定されます。

これまで京都大学には我が国の最上位の優秀な学生が集まり、今後もそうなるように努力を続ける所存ではありますが、絶対的な数の減少は自ずとその質にも影響が及ぶことをこれまでの経験の中で痛切に感じてきたところです。

Iup graph 02

今後も10年の間に1割強の割合で18歳人口が減少する状況に直面する今、京都大学はこれまでメインターゲットとしてきた国内の最優秀層の学生にとどまらず、広く海外の最優秀層の学生の積極的な獲得に乗り出しています。これまでも、一定数の留学生が本学で学び、近年は大学院での受入が増加してきていますが、学部段階での留学生は229人で、1学年当たり50人程度に止まっています(2017年現在)。京都大学全体では「文部科学省-スーパーグローバル大学創成支援事業」の採択を受けるなど様々な教育研究の国際化を推進しているところですが、Kyoto iUPにより、1学年最大80人・合計320人程度(完成形)の優秀な留学生を学部に受け入れることを目指しています。

Kyoto iUP概要

  1. 優秀な留学生を積極的に獲得するため、世界各国のトップ高校をメインに広報・リクルート活動を展開しています。これらの高校から優秀な学生が毎年入学する質保証を伴うリクルート・選抜の仕組みを構築することを目指しています。
  2. 選考を経てプログラム履修者を決定します。従来の留学生の選考は日本語の習熟度が重視されてきましたが、このプログラムでは、入学段階での日本語能力は問いません。語学力ではなく、ポテンシャルを最重要視した選抜を行います。
  3. 入学決定後に徹底した日本語教育を継続的に実施しながら、英語による教養・共通教育、英語または日本語による専門基礎教育を経て、専門教育段階からは日本語で講義等を受講します。従って、遅くとも3回生の段階では高い日本語能力が求められることになります。
  4. また、留学生・日本人学生に対する実習科目(少人数ゼミ)や、日本企業(海外支社等も含む)へのインターンシップを実施します。
  5. 主に理工系の場合では、修士課程までを通じた教育が一般的となっており、Kyoto iUPの学生も修士課程まで進学することが想定されます。また、一部は博士後期課程を経て研究者の道を進むケースも想定しています。

カリキュラム

Iup curriculum overview ja